清水もつカレー総研事務局・清水ブランド大作戦事務局

2010年12月15日

商業都市しずおか戦略会議

静岡の商業をどうしていくか、ということで標記の会議が行われ参加しました。

そのなかで3つの根本的課題を述べました。
1)商業床の過剰、その中で生産人口の減少による需要(小売り販売額)の縮小
2)中央資本流通業の進出と地域資本商業の衰退
3)大型店の「社会コスト」逃れ

小売り販売額は1996年をピークとして下がっています。

そのほかの数字
新車販売台数 2000年がピーク 自動車販売額は96年より減少
書籍・雑誌の販売部数は1997年、売上げは1996年がピーク
貨物輸送量(距離×重量)2000年がピーク
旅客輸送量(人数×距離)2002年がピーク
酒類販売量2002年がピーク
水道使用量(1人あたり)1997年がピーク
蛋白質や脂肪の摂取量1995-1997年がピーク
(藻谷浩介著「デフレの正体」角川oneテーマ21新書+経産省・商業統計調査)

このような下り坂日本のなかで、
小売り販売額は1996年148兆円→2007年135兆円
と10%近く減少しているのに

売り場面積は〃12.808万平米→〃14.996万平米
と17%の増加

このような状態は何をもたらすのか。
長々とのその因果を説明しなくとも、直感的に理解できるのではないだろうか。

資源の無駄遣い、環境破壊、地域所得の中央への流出、社会の不安定化、地域文化の破壊、人々のつながりの切断、地域コミュニティ崩壊、格差の拡大、貧困率の増加、安全安心社会から無差別殺人が身近な社会、自殺、孤独死、無縁死・・・。

資本主義は私たちに富と繁栄をもたらした。
しかし、何をやっても自由だという社会がもたらした現在の不幸を、
私たちの時代にコントロールしなければ、持続可能な社会は望めないだろう。

東静岡では3万6千平米の商業床が2012年春の開業をめざし、新静岡センターも従来の3倍の面積で開業するという。
このことが私たちの住む静岡にどのようなことをもたらすのか。

思いを街の将来によせて欲しい。
私たちは消費者であるとともに、市民であり勤労者でもある。
述べたような「現代の不幸」にたいする想像力を発揮して欲しい。

現在、この会議で検討している
(仮称)静岡市商業振興条例骨子案
について、市民の意見を募集しています。
(12月21日をもちまして締め切られました)
http://www.city.shizuoka.jp/000103423.pdf







同じカテゴリー(まちづくり)の記事画像
みどりの日とまち
はじめてのしょうてんがい開催
はじめてのしょうてんがい
ポートサイドジャズやります
はしご酒&ほろ酔いクルーズ
ポートサイドジャズinしみず2019
同じカテゴリー(まちづくり)の記事
 みどりの日とまち (2024-05-04 09:04)
 はじめてのしょうてんがい開催 (2024-01-11 08:54)
 はじめてのしょうてんがい (2023-01-10 13:22)
 ポートサイドジャズやります (2021-04-07 09:56)
 はしご酒&ほろ酔いクルーズ (2019-08-17 12:00)
 ポートサイドジャズinしみず2019 (2019-04-20 09:39)

Posted by クールなお at 14:06│Comments(2)まちづくり
この記事へのコメント
振興(盛んにする)という基準を考えなおさなくちゃ
いけない時代だと思います。
それと、やっぱ、商店街の店主が、どういうふうにして
行きたいか、、、ということを描かなきゃだめだと
思います。
Posted by チャオクボチャオクボ at 2010年12月15日 21:29
>チャオクボさん
あるかたが会議のなかで、人口減少のなかでの商業振興は、広域からの集客ということをおっしゃっていましたが、「商業」という同じ土俵での都市間競争で、勝利をおさめるというのは、よほど圧倒的な「商業」をつくりださなければ無理です。

東部地域、(富士以東)では、静岡に来るより「横浜・東京」に行くでしょう。

都市の魅力のうち「商業」はその一部に過ぎません。
文化・交流といった社会資本の充実が、競争力になるはずです。

商業者におもねる、振興ビジョンでは市民の共感を得られず、有名無実のものになったしまいかねません。
Posted by クールなおクールなお at 2010年12月16日 11:23
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
商業都市しずおか戦略会議
    コメント(2)