清水もつカレー総研事務局・清水ブランド大作戦事務局

2011年03月19日

3・11以後

自然の猛威の前になすすべもなく命を落とした多くの人々、流された家、ふるさと。
安全だと言い張り続けてきた原発の危機。

そんななかで外国から賞賛される被災者の人々の振るまい、
つながり、助け合い、分け合い、慰め合い、勇気づけ合う。

この震災後、私たち日本人は
被災者の方々がみせた本来の日本人の姿を取り戻し、
変わらなければならないと思う。

石原慎太郎東京都知事が、
「我欲、物欲、金銭欲に走った日本人への天罰だ」といって猛烈な批判を浴びたが、
天が下した罰を受けた人=被災者ととらえられてしまうので失言だっただろう。

しかし、我欲、物欲、金銭欲に走った日本に下された天罰だととらえる人は多くいるのではないだろうか。
なんの被害も受けなかった私たちも含めて、日本の国難と受け止め、被災者の方々の悲しみを分かち合い、日本がどう変わっていくかを考えなくては、「被害の方々はかわいそう」(石原発言)だ。

今日の報道では村上春樹氏が、ニューヨークタイムズに
「失ったすべての代わりに日本人が唯一取り戻したのが希望だ」と寄稿したとあった。

3・11以後
小説「希望の国のエクソダス」で中東の辺境に暮らす日本人少年に故国のことを
「あの国には何もない、もはや死んだ国だ」といわしめ
ではここには何があるんだという問いに
「すべてがここにはある、生きる喜びのすべて、家族愛と友情と尊敬と誇り、そういったものがある、我々には敵はいるがいじめるものやいじめられるものがいない」
と答えさせている。

便利快適を追い求め、それが進歩だと思い込み、世界のエネルギーと資源を使いつつ、石油をがぶ飲みしてきた。
それは正当な貿易で対価を払ってきているのだからと許されるのか。
便利快適のなかで人々はつながりを失ってきた。

煌々と明かりをつけ空調された24時間営業の巨大店舗。
10分おきに停発車するさして込んでもいない昼間の電車。
小売り額と人口の減少のなか作り続けられる巨大店舗(駒越・東静岡)

そこまで必要なのだろうか、震災を機にもう少し我慢する生活があった方がいいのではないか。
その分復興に当てるべきではないか。

ガソリン、車、電気が途絶えたとき生存さえ困難に陥ってしまう社会システム。

これを機に日本が変わる、被災地が復旧するだけでなく
日本全体が新しくなる機会になるといいと思います。




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Posted by クールなお at 14:28│Comments(4)community
この記事へのコメント
この国は、地球は、
そして人類はどうなるのでしょうね。
既に選別が始まっていないといいのですが。

いずれにせよ、日本はこれまでの状態で存続するわけはなく、
今回の被災には人知を超えた得体のしれない恐怖を覚えます。
阪神淡路の震災とは明らかに違う何かを、
石原都知事も感じているのでしょうか。
公人としてこのタイミングでのあの発言は、
やはり許されざるものだと思いますが、
でもやはり強烈な不安や危機感に襲われているのを感じます。

世界にも誇れる日本人の知恵、
例えば「もったいない」という言葉に込められた意思を、
もう一度思い出す時が来ているような気がしてなりません。
Posted by sue at 2011年03月20日 00:37
次元上昇への前触れか?
fukutu no seishin という日本語も世界に発信されているようです。

スエンソン
「日本人はいつに変わらぬ陽気さと暢気さを保っていた。不幸に襲われたことをいつまでも嘆いて時間を無駄にしたりしなかった。持ち物すべてを失ったにもかかわらずである。・・・日本人の性格中、異彩を放つのが、不幸や廃墟を前にして発揮される勇気と沈着である」慶応2年の横浜大火の様子-逝きし世の面影

日本が日本人であることを取り戻す3・11であって欲しいと願います。
Posted by クールなお at 2011年03月21日 10:22
15年くらい前に新婚旅行で行ったニュージーランドは
店が19:00にはみんな閉まっていました。
そのあとは、家族の時間であったり、
まちのバーでの近隣コミュニケーションの時間で
あったりするんだと思います。
日本人からすると、不便に思えても、そういう
人間らしい時間サイクルでの生活。豊かさだと思います。

東北の被災地の映像がニュースで流れます。
これは自分の思い違いなのかもしれませんが、
阪神淡路の時とは違う、人間のおおらかさや、
素朴さ、力強さが伝わってきます。
だれかに、罵声をあげるシーンなどはほとんど
見ないような気がします。

今、できること。節電などは、今じゃなくても
やんなくてはいけないことですね。
自分も、被災地の方への思いを胸に日々精進
したいと思います。
Posted by チャオクボ at 2011年03月22日 20:28
>チャオクボさん
こどものころ社会が進んだら、
多分仕事は少しやればおわりで、
あとは好きなことや遊んでいる、
そんな社会が来るのだと思っていました。

便利快適を追い求めるほど豊かさとかけ離れていくような気がしてなりません。

今できること、今だけじゃなく、
日本が変わっていかないと、
このまま突き進む社会は、
たぶん楽しいものじゃなくなる気がする。
Posted by クールなおクールなお at 2011年03月23日 15:16
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