清水もつカレー総研事務局・清水ブランド大作戦事務局

2009年11月25日

しみず蔵倶楽部

昨日、清水港発祥の地の港界隈に残る石蔵を、
地域の歴史の「生き証人・語り部」として、その歴史的価値や魅力を再認識しまちの物語を発信していけるような活動をしていきたい、という趣旨のもと
しみず蔵倶楽部まち歩き「清水湊界隈の石蔵巡り」を行いました。

とりあえずは、この地域の関係者や建築士会のかた、まちづくり関係者などに呼びかけ10名が集まりました。

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9月に呼びかけ人が集まり事前調査をしたときから2ヶ月が経ち、

また新たな発見があり、本当に面白い!

蔦の生い茂っていた蔵もすっかり秋の様相でした。

上が昨日の蔵で、下が9月のもの。
蔦におおわれていたときには、その勢いに取り込まれ朽ちていくという哀れを感じましたが、
なあに、石蔵はそう簡単にはいかんぜよ、と堂々として見えました。



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前回は建物に囲まれていて見えなかったものが、隣の家が取り壊されていて、たまたまその姿を見られた蔵がありました。
これもまた、家が建ってしまえば見えなくなってしまう。

そういえば、前回もあったはずの蔵が取り壊され、駐車場になっていたということもあったし、今回も「ここにも蔵があったんだよ」と空き地を指さされたりした。

蔵は個人のものであるけど、やはりまちの貴重な生き証人、それぞれの物語を聞いておきたい。

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蔵もさることながら、そのまちに残るちょっとしたものが面白い。

路地にある小さなほこら。
なんの言われも、なんなのかの手がかりも全く文字などが記されていないので分からないが、みずみずしい榊が飾られ、まちの中で現役でいる。

そしてもう現役ではないが、井戸が2箇所ほど見受けられた。個人の家の中にはもっともっとたくさんあることが伺える。清水の地名のとおり、いい水が出たことが分かる。

道ばたにあった井戸のまわりでは、近所の人たちが洗い物をしながらの井戸端会議が行われたのだろう。
地域のコミュニティの場であったに違いない。



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そして、石蔵の脇にあった石の案内塔
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「指さし」の図の下に「蘇峰学人詩碑」とある。
今は個人の宅地内にあるのだが、どこからか移されたものなのか、その指さす先にあったその「碑」とはなんなのか。現存するものなのか?

左側に見える大きな壺!
醤油などを商っていた時代のものだと思うがこれもたいしたものではないか。面白い!


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そして、蔵だけではない。こんな銅板葺きのレトロな建物もひっそりと建っている。

蔵だけでなく、蔵を中心としながら町の歴史をひもといていくと、私たちの地域の文化が分かってくる。

その土地に生を営む人間は自分の生きている場の自然の状態(つまり風土)を自分たち人間の根本的な相手と見なし、それにどう対処するかを、長い年月のうちに定型化する。さらにそれを、人間同士の対応の仕方、事物を認識する態度にまで拡大していく。「文化」とは、土地に固着したものであり、それぞれの土地の条件、風土のもとで生まれる。だからこれは移転不能・輸出不能という特性を持つ。


地域の文化を知ることにより、まちに誇りを持ち愛する気持ちが育ってくる。
蔵はそのための重要な資源であり、生き証人であり、語り部であると思う。


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Posted by クールなお at 11:23│Comments(6)まちづくり
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11月24日(火)清水港橋付近の石蔵巡りを行いました。ここは、清水湊の発祥地。江戸時代の頃から物や人・文化の交流が盛んで、その歴史の生き証人・語り部が石蔵ではないか!という視...
石蔵巡り【e(いい)まちずら!】at 2009年11月25日 20:21
この記事へのコメント
川根で有名な地名の発電所跡の建物を明日あたりに記事でUPします。ご期待ください。

地元に根付いた文化を語り継ぐ人材にスポットを当て地域の今と明日を見つめることは大切だと感じます。
Posted by おっち at 2009年11月25日 12:32
>おっちさん
もつカレさまです。
発電所跡ということは産業遺産ということでしょうか。

地域にコミットする記憶、地域の遺伝子を子に孫に伝えていかなくてはなりません。
そんなとき、ものいわぬ古くて大きな建物が、私たちに伝えてくれるものはたくさんあります。
そんなところからはじまりましたが、何より面白いし楽しい、これが大事だと思います。
Posted by クールなおクールなお at 2009年11月25日 13:59
もつかれさまでくらくらしてます。
歩くたびに新しい発見がありますね。
その発見が、蔵が取り壊されていた、、、、という発見で
ないことを祈ります。
最後の意見交換、自分の進行が下手で、堅くなってしまったことを
反省していますが、各人いろいろな思いをもったところが
また面白い部分だと思います。
今後も楽しく探検していきましょう。よろしくお願いします。
Posted by チャオクボチャオクボ at 2009年11月25日 20:24
>チャオクボさん
おかげで倶楽部も見えてきました。
部活のような感じで楽しんでやっていくのが当面はいいと思います。

私たちのように「蔵」や「まち」が面白いと思う人を増やしていきたいですね。
Posted by クールなお at 2009年11月26日 09:25
徳富 蘇峰の詩碑は鉄舟寺手前の妙音寺にある杉原山の頂上にあるよ。
登り口に同じ「指さし」石柱が立ってます。
次郎長通り→市営グランド前→ポプラ並木道→妙音寺交差を渡って左折→白貝谷池(いいなり地蔵)の右手に登り口があるんて行ってこ。

ところで上の画像の井戸って何処にあるだか、、、杉原山の帰りに寄ってこっそりおすかして!
Posted by 赤鳥居のモト at 2009年11月27日 21:36
>赤鳥居のモトさん
メタボ進行中っすか?
石柱が複数あるということは、まだどこかに存在する可能性がありますね。

こういう公道にある井戸の復活なんかしたら面白いじゃないかな。
田舎で昔あった水車を復元したみたいに。

ちゃんちゃん井戸は、半分宅地に入っちゃってるという不思議な存在だけど、手押しポンプ付けたら面白い。

今度いったらありかおせーるよ。
Posted by クールなおクールなお at 2009年11月28日 09:53
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