まちはみんなの宝箱

昨夜のＮＨＫ　ＢＳ
チェ・ゲバラの青春時代の旅を描いた映画。

ゲバラが友人と二人で
ポンコツのバイクで壮大な旅に出る。
見ず知らずの土地を旅していく。
難病の施設で医者として働く。

僕の店でも、自分より少し上の歳の若者が、
鞄一つで清水の駅前に降り立ち、飛び込みで「店で働かせて欲しい」
との申し出に、父親が雇った青年がいた。

一生懸命働く彼に、
家具屋であったうちでは、運転免許証をとらせようとした。
そんな彼が泣いてオヤジに告白したのは、朝鮮人であると云うことだった。

そんな彼とも住み込み店員として、僕たちは一緒の生活をした。
こんな度量の広い世間が、昔の日本にはあったのだ。　　　

いまは、韓国の人に差別はない。むしろ大好きという人が多くなった。
しかしいまの日本には、あの昔の僕のオヤジの時代の度量はなく、
冷たい不信がはびこっている。

みんなが貧しい時代には、心が豊かだった。
誰かが豊かで、誰かが貧しい時代には
屈折した感情が広まり、地震や戦争があれば、
振り出しに戻るという「待望論」が出る。

ワーキングプアは努力が足りないと云う、権力側の言い分が
多分、テロリストを生む元凶だろう。
テロリストは、甘い汁を吸うことをつづけようとする
権力者が育て、そして犠牲となるのは民衆や罪もない人たち。

と、ゲバラ側になるようなことを思わせる映画でした。