清水もつカレー総研事務局・清水ブランド大作戦事務局

2011年06月07日

カズオ・イシグロをさがして

NHK ETV特集 「カズオ・イシグロをさがして」 4月17日放送
カズオ・イシグロをさがして
5歳まで長崎で育った、イシグロは世界的作家。
重要なテーマの一つが「記憶」

それを、分子生物学者の福岡伸一が、「さがして」インタビューする。

生物はミクロのレベルで常に入れ替わりながらも、外見上は変わらないという「動的平衡」を保っている。
我々の身体は常に退化し、再び合成されすべてが取り替えられている。つまり流転している。

であるならば、どうして私は一貫した存在で、どのようにアイデンティティを保っていけるのか?

その答えとなるのが「記憶」だと、あなたはいっているのではないでしょうか?


イシグロは答える「その通りです。記憶をフィックスしたいと思った」

そして小説の最後の部分で
「私はルースを失い、トミーを失いました。でも、二人の記憶を失うことは絶対にありません」という映画の主人公の台詞につづけて
記憶はそのような作用をするものだと思います。それは死に対する部分的な勝利なのです。
我々はとても大切な人を、死によって失います。それでも彼らの記憶を持ち続けることはできる。これこそが「記憶」のもつ強力な要素だと思うのです。それは死に対する慰めなのです。それは誰にも奪うことができないものなのです。

と語る。

私たち人間は必ず死んでいく。そしてつぎの世代につながっていくが、つながっていくのは遺伝子DNAだ。
遺伝子の意思こそがコンテンツ(中身)であり、私たち、つまり生まれ死にゆく私たちは単なるコンテナ(容器・入れ物)に過ぎない。

消えることのない記憶=遺伝子、遺伝子の意思がつながっていく。
記憶が命をつないでいく。

記憶、遺伝子がいいかえれば「魂」とか「霊」というものかもしれない。




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Posted by クールなお at 18:54│Comments(7)favorite things
この記事へのコメント
現代の物理学では最低11次元存在しないとこの世は成り立たないそうですが、アインシュタインの相対性理論と量子力学との矛盾を繋いだ「ひも理論」の登場は画期的なものでした。
そしてそれよりもはるかにシンプルで奥深い足立育郎さんの一書「波動の法則」。
宇宙にはJEFISIFUMという過去・現在・未来のあらゆる情報を記憶している層が存在し、あらゆる生命や物質はことごとく中性子と陽子の意識と意志で成立していると…。さらに万物は、現在の顕在意識、過去の潜在意識の他に未来のエクサピーコという「本質」が自然の仕組みに適って調和の取れた方向へと学び、進化し続けていると…。

もしまだお読みでなければ、なおさんには是非一度お読み頂くことをお勧めします。
Posted by 新井一業 at 2011年06月07日 20:18
追伸

先のコメントで御紹介致しました小林正観さんは、お若い頃から宇宙の研究を専門に実践して来られた唯物論者ですが、奇遇にも「足立育郎を語る」という書籍を出版されております。
足立さんの御専門は建築です。
Posted by 新井一業 at 2011年06月07日 21:28
>新井さん
足立さんという方の「波動の法則」は船井さんにも影響を与えているものでしょうか。
アガスティアの葉(青山圭秀)には過去・現在・未来が書かれているそうですし、
その人しか分からない先祖が降霊して話すこととか、集合的無意識、暗在系(天外伺朗)には時間・空間がない広義のあの世があるとか、いろいろいわれます。

一度読んでみたいと思います。
Posted by クールなおクールなお at 2011年06月09日 11:57
私も以前お世話になった船井さんとはかつてご縁があったようですが今は左程ではない感じです。
ソニーにいらした天外さんの会には私も最近まで入っておりました。

足立さんの場合は全くスピリチュアル的なそれではなく
御自身が得た情報の一部を坦々とつづられているだけのようです。
医学者、物理学者、微生物学者等と内々に実証研究も進められているご様子です。
時折、セミナーなどで直接お目にかかっております。
Posted by 新井一業 at 2011年06月10日 18:06
>新井さん
天外さんもエンジニアですし、足立さんも科学者なんですね。
青山さんは物理学者です。

科学者として優れ、知覚、直感にも秀でた人は常人がこの世にとらわれ知り得ないものが見えているのでしょう。

そうでなくても、昔から霊感の強い人からのメッセージは枚挙がありません。
ただそれを「スピリチュアル」という範疇に閉じ込め、色物としてみる偏見が在るので、ちがったアプローチも必要だと思います。

私たちは、「自分」というものに捕らわれますが、今回のイシグロの記憶(遺伝子)が命をつないでいく、といういいまわしにはひどく納得しました。

仏教でもこの世は虚仮である、
つまり我々なんてものは消えていくものでしかない、空である。
ということも少しわかるような気がしました。
Posted by クールなおクールなお at 2011年06月11日 11:21
仰る通りですね。

人間も、動物も植物もあらゆる製造物も
地球も土も水も
空気も風も音も電波も
そして、放射能でさえ

みなスカスカの原子核の集合体でできている。

生命に生と死があるように
万物は常に時空間移動をしている。

全ては平等であり、宇宙全体が調和を保っているといえます…。
Posted by 新井一業 at 2011年06月14日 23:29
すべてのものの本質は「空」である。
事物は、それ自身の本質から生じるのではなく、
すべてのものは相互依存的な関係のなかで、
全体から生じ、
また全体へ回帰する。

天外伺朗
Posted by クールなおクールなお at 2011年06月15日 10:10
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    コメント(7)