清水もつカレー総研事務局・清水ブランド大作戦事務局
2010年04月06日
よこすかしろ
遠州横須賀で手にいれた「よこすかしろ」
遠州のサトウキビの汁を煮詰めただけの「よこすかしろ(白下糖)」には、精製した上白糖などに比べ、体に有効なミネラルが多く含まれているため甘味に加え、塩味や苦味香ばしさを感じられます。
たしかに甘いんだけど複雑な味。苦さも酸っぱさも少しくあって、コクがありうまい。
日本酒を飲みながらなめてみる、塩をなめながら飲む升酒ってのは聞いたことがあるが、日本酒に合う砂糖とは!
いまの砂糖は精製することで、より甘さを追求し、効率化したことにより、大事ななにかを棄てたのではないだろうか。
例えば、市域を居住区、商業地区、農業地区、工場地区などと仕分けて、産業化に対応していった街づくり。
まちにはさまざまな人がいて、交わりあって生活していた。
子供のころには身近に町工場があった。缶詰工場や鉄工場や田んぼだって畑だって混ざり合っていて、油にまみれて働く人、湯気の上がる食品工場、そんな人を見て育った。
生産の現場がまちにあった。
グローバル化する世界の中で、地場産業が遠のき、消えていき、生産の現場はますますなくなり、消費の場だけしか見ることができないこどもたちは、どうこの世界のつながりを身体感覚の中に取り入れていくのだろう。
混ざり合って複雑で猥雑で面白いことが「豊かさ」だったのではないだろうか。
効率化することによって貧しくなったなぁ、とよこすかしろを舐めながら思うのであった。
Posted by クールなお at 19:19│Comments(0)
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