清水もつカレー総研事務局・清水ブランド大作戦事務局

2009年01月11日

愛なき世界

愛なき世界


事務所の整理をする。多くの資料・書類を捨てる。
資料は、たいがいA4の大型封筒に入れて配られるので、
ふた部分に日付と内容を記入し、時系列で並べてとってある。
確か「超整理学」野口悠紀夫-あたりがヒントになっていたと思う。

様々な視察や研修、講演会の資料、かなりの数のをこなしてきた。
それらを行うための、お金、労力、時間などは膨大なものになるだろう。

しかし、それで「まちづくり」は進んだか、といわれればそれは「否」と答えざるを得ない。

私たちが商店街青年部として血気盛んだったころ、担当の商工会議所職員で
現在は農家を継いでいる人がいう。

「あの頃一生懸命、勉強会や視察、いろいろやったけど、結局なんにもならなかったね」

当事者としては、なんにもならなかったと、そのまま肯んずるつもりはないが、
彼から見れば、その当時の商店街から見た現在の姿は悲惨なものに映るだろう。

地球環境問題でもそうなのではないか、
船内放送では氷山に衝突する危険を繰り返し報じているにもかかわらず、
氷山に向かうコースを変えないタイタニックのようだ。


まちづくりでも、空き店舗が問題になってその対策をあれやこれややってきた。
一店逸品開発、インターネット、ブログ、情報紙などの情報発信、
駐車場や駐輪場、公共交通との連携などの交通アクセス。
様々なイベント・・・。

あれやこれやしてきたことの数々、多くの人たちの支援。
なんにもなっていないじゃないか!

それはなぜだろうか。

仕方をいろいろ考えてやってきたが、仕組みそのものが変わらなければ
街も社会も地球環境もよくならないのではないか。

その仕組みとはなんだろうか。
その仕組みは、我々の考えが形になっているもので、
私達の考えは「愛なき世界」なのではないだろうか。

「効率」、私達が信奉するもので私達の世界の仕組みを支えているもの。
無駄を省いて、より少ない力でより多くの成果を得ること。
そしてそれは競争によって成果がもたらされるもの。

この仕組みの中に「愛」があればいい。
人をおもいやる想像力があればいい。

静岡新聞12月24日

「強欲さ」に歯止め必要 低賃金強いて好業績 大手企業33兆円内部留保

日本を代表する製造業16社が33兆円を超す巨額の内部留保を温存していることが23日分かったが、一方ですすんでいる非正規労働者の大量削減は、危機に直面した企業が最初に放り出すものを明らかにした。・・・・・きしみが目立つ「強欲な資本主義」に歯止めをかけ、再出発ができるか。政治も経済も転換点に立っている。


愛のない仕組みが、この世界を覆っている。

企業家?政治家?いやそれを支える私達に「愛」があるか、それが問われている。


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Posted by クールなお at 20:01│Comments(2)隣人祭り
この記事へのコメント
しくみが違うに違いない。
車も、
テレビも、
資本主義も。
1+1が2なのか、
そこから問い直すような問題意識が必要な気がしています。

そして今とても足りないのは、
思いやる力。
即ち自分でない個の存在を認めつながろうとすること。
これが愛でしょうか。

まとまらなくて済みません。
でも、
待っていればいつかまた景気が回復する、
なんて呑気なこと言っている場合ではない。
体力が残っている間に何とかしないと、
相当まずいと感じています。
Posted by sue at 2009年01月11日 22:07
政治-定額給付金というばらまきよりも、富の再分配の仕組みをつくり、家も職もない状況をつくらない。

企業-犠牲のうえの繁栄や競争力ではない新たな存続への道を探す。

労組-賃金が下がっても、働く仲間を支えるワーキングシェアを受け入れる。

マネーゲームを続ければ、資本の論理からより持てるものがより持つようになる。地域より中央が、地域商店街より大手ショッピングセンターが。
そしてそこに富の再配分という「愛」や「思いやり」「想像力」が働けばいいが、とてもそのようなものになりそうにない。

マネーゲームから共感のゲームへ、一時も早くその考えが仕組みという形にならないと、相当まずい。

本日朝刊、共同通信社の世論調査結果はそんな兆しが見えていた。
Posted by クールなお at 2009年01月12日 10:34
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