清水もつカレー総研事務局・清水ブランド大作戦事務局
2009年06月14日
手を使う、ものを作る
自産自消 野菜・服・バッグ
という記事が日経MJ(日経流通新聞6月10日号)に載っていた。
調査によると
「ものを作るのは好きな方だ」という問に、
当てはまる・まあ当てはまるとの回答が68.2%にのぼり
前回(1997年50.2%)を大幅に上回った。
「ものはできるだけ大事に使いたい」
「壊れたものは可能ならば直して使い続けたい」
という意欲も高まっているという。
これは消費社会のなかでも可能な限り「自立」したいという意識があるようだ。
そしてこれは、経済状況のなかでの節約からではなく、
自分で作ることに熱心な理由はなにより、
「面白いから」でついで「自作のものを使いたい」からで節約のためは意外に少ない。
これらの自産自消生活者は
「洗練された店が好き」
「よい品物であればお金をかけても惜しくない」
「環境保護のために生活が多少不便になってもいいと思う」
「環境に配慮した商品をできるだけ使う」
これらの回答が、非「自産自消」生活者より大きく上回っている。
辻信一著「ゆっくりでいいんだよ」
第七章がんばらないで、ゆっくりと
第一節手を使う、ものを作る のなかにある説話を思いだした。
母親が縫い物や刺繍をして美しいショールを作ってくれた、娘が時間を節約するためにミシンを探してやろうかというと、母親は答える。
「時間が足りなくなるとでもいうの?・・・・私にとって時間は使い果たしてしまうものじゃなくて、いつもやって来るものなのよ。いつだって明日があり、来週があり、来月があり、来年があり、来世さえあるのよ。なぜ急ぐのかしら」
・・・
「お母さんはね、針を動かしているときほど心が休まるときはないの。時間を節約したとしても、余った時間で何をするというの?仕事の喜びは私の宝物みたいなものなのよ」
こういった人を本当のアーティストというのではないかと辻さんは言う。
私の店の「一閑張り」「モラ(南米パナマの刺繍)」「陶芸」教室に来る人たちもきっとその喜びを知っているプチアーティストなんだと思う。
機械を使わず、道具と手を使っていろんなことをする。
料理を作る、畑や田んぼの仕事をする、絵を描く、彫る、編み物をする・・・・。
そういえば、そういえば
カフェいわさき(焼津)、浜のマスターが昨日お見えになった。
病に倒れて9ヶ月、30kgやせて髭も剃り見違えてしまった。
左半身が不自由だったが元気で若くなった。
なによりもうれしい。ここで皆様にご報告します。
そして彼が何をしているかというと、家でケーキを作ったり新しいメニューを研究したり、料理に精出しているらしい。
これって「手を使い、ものをつくる」そのものだ、
自産自消、何かに挑戦してみたくなってきた。
Posted by クールなお at 11:05│Comments(2)
│ecommunity
この記事へのコメント
時間は、消費してしまうのではなく
いつもやってきてくれるもの。。。。。
大いに感銘を受けました。
時は金なり!!!と、何でもが高速化、スピードアップが
求められ、それだけが正しいという価値観を
押し付けられている社会。
このおばあさんの考え方は、限りある資源・地球での
生活の大きな指針になるんじゃないかと思います。
いつもやってきてくれるもの。。。。。
大いに感銘を受けました。
時は金なり!!!と、何でもが高速化、スピードアップが
求められ、それだけが正しいという価値観を
押し付けられている社会。
このおばあさんの考え方は、限りある資源・地球での
生活の大きな指針になるんじゃないかと思います。
Posted by チャオクボ at 2009年06月15日 22:49
ポランニーという人が、「労働」「土地」「貨幣」を取引の対象にしたことが、市場経済を「悪魔の挽き臼」にしてしまったといっている。
商品とはそもそも再生産できるものをいい、できないものを商品にしてはいけないといっている。
「我々の得ている賃金とは自分の人生を切り売りしていたものにすぎない。だが、はたして時間は再生産できるのだろうか、人生は再生産できるだろうか?」
資本主義はなぜ自壊したか 中谷巌著 集英社
時は金なりではなくて、人生そのものだ、とこうなりたいですね。
商品とはそもそも再生産できるものをいい、できないものを商品にしてはいけないといっている。
「我々の得ている賃金とは自分の人生を切り売りしていたものにすぎない。だが、はたして時間は再生産できるのだろうか、人生は再生産できるだろうか?」
資本主義はなぜ自壊したか 中谷巌著 集英社
時は金なりではなくて、人生そのものだ、とこうなりたいですね。
Posted by クールなお at 2009年06月16日 10:02