清水もつカレー総研事務局・清水ブランド大作戦事務局

2010年12月29日

時間節約

静岡新聞今朝の「大自在」では、シチズンホールディングスの、ビジネスマン400人への調査について書かれていた。

睡眠時間   6時間2分/日(1980年は7時間1分)
家族との対話 3時間56分/週( 〃 7時間44分)
趣味一般 3時間8分/週( 〃 4時間52分)

これでは「灰色の男たち」に時間を盗まれた人たちそのものではないだろうか。

毎日、毎日、ラジオもテレビも新聞も、時間のかからない新しい文明の利器のよさを強調し、ほめたたえました。こういう文明の利器こそ、人間が将来「ほんとうの生活」ができるようになるための時間のゆとりを生んでくれる、というのです。
けれども現実はこれとはまるっきりちがいました。確かに時間貯蓄家たちは、いい服装はしていました。お金もよけいにかせぎましたし、使うのもよけいです。けれど彼らは、不機嫌な、くたびれた、おこりっぽい顔をして、とげとげしい目つきでした。

仕事が楽しいかとか、仕事への愛情をもって働いているかなどということは、問題ではなくなりました。-むしろそんな考えは仕事のさまたげになります。だいじなことはただひとつ、できるだけ短時間に、できるだけたくさんの仕事をすることです。
                 ミヒャエル・エンデ 「モモ」

私たちは時間を「節約」するどころか、寝る時間を削り、家族との会話もしなくなり、自分の好きなこともする時間をも失うような暮らしをするようになって、いったい何を得たというのだろうか。

昔の日本人の大勢で行う重労働は、外国人には奇異に映ったらしい。
一人が歌をうたい、最後の一節でみんなが声を合わせ合唱するとともに、ヨイショとばかり重いものを動かしたり、巻き上げたり、引っ張り上げたりするのだ。
労働の時間の9割方は歌をうたうのに費やされるのだ。

しかしここには「時間を盗まれる前の日本人」がいる。
重労働を、効率よく進めるのはたんなる「労役」なのだが、歌をうたいながら力を合わせるところに、仕事を苦役ではなく楽しさや充実感といったものを味わえるものにとどめたのではないだろうか。

「ゆっくり」とか「待つ」という豊かさがあった。

ふたたび「モモ」
人間が時間を節約すればするほど、生活はやせほそってなくなってしまうのです。




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Posted by クールなお at 17:22│Comments(4)ecommunity
この記事へのコメント
そうでした。
時間は節約してはいけなかったのだ。
だからイライラするんだ。

しみました(笑)
Posted by sue at 2010年12月29日 23:50
>sueさん
民主主義=資本主義=グローバル経済
これってアメリカの陰謀?
とい思うくらい、世界に不幸を振りまいている。

ブータンやキューバは幸せな国と思います。

どっぷりと、時間貯蓄の流れの中にいると、
幸せを忘れてしまいます。
Posted by クールなおクールなお at 2010年12月30日 14:39
あけましておめでとうございます♪
今年もヨロシクです(^^)
先日は、お店に寄っていただきありがとうございました。。。
Posted by ぬかPぬかP at 2011年01月02日 00:44
>ぬかPさん
あけましてもめでとうございます。

丸子まで配達にいったので、正月の帰省する子どもたちに

ぬかPっち魚食べさせなくっちゃと、開店時間を遅らせて、突如訪問。

今年もよろしくお願いします。
Posted by クールなおクールなお at 2011年01月02日 07:34
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    コメント(4)