清水もつカレー総研事務局・清水ブランド大作戦事務局

2008年11月28日

つながりはスロー

ずいぶんとワタクシたちは、「つながる」ことに不器用になってしまったのではないだろうか。
自分たちの親の世代から比べると、つながり方が下手だと感じることがある。
それは単に、年の功とだけはいえない気がする。

高度成長、工業社会においては、「断ち切ること」が人々の願いだった。
今までの地縁・血縁から、離れ自由になり、人々は都会に向かい、地域から解き放たれ、親から、親族から離れる寂しさを自由と感じ、家族はそれぞれ別の地で暮らすようになった。
顔見知りの商店街で買い物をするのではなく、ショッピングセンターで匿名で自由にたくさんのものの中から、自分が好きなようにものをえらび、買い物をした。

でも、人口が減り、子どもが減り、年をとり成熟した社会になった今、

人々が求めるのは「つながり」

全国→地方 画一化→多様性 均一化→個性化 普通→特別 まあまあ→すごく
量→質 効率→ゆとり ビッグ→スモール と時代は動いた。

つながるということは時間がかかる。スローなのだ。

関係的な時間は非効率。効率や経済効果ばかり追い求めるファストな社会では、つながりが断たれ、関係的な時間が切り捨てられやすいのはそのせいだ。

しかし、人間とはそもそも社会的で関係的な動物。ぼくたちはつながることなしには生きることのできない存在なのであり、つながりにこそぼくたちの生きる意味があり、快楽の基盤がある。

多元的で、デコボコで、スローな時間が、ぼくたちにとっての本来の時間であるはずなのだ。

そういう時間を切り捨て、つながりを壊す経済最優先のファストな社会は生きづらい。愉しくないし、美しくないし、安心がない。
快楽はむしろ、つながりを育てるスローな時間にこそ豊かに見出される。

人生は、面倒くさくて、回りくどいし、停滞も、繰り返しも、待たされることもたくさんある。しかしだからこそ、人生は生きるに値するのではないか。

効率的に人を愛したり、愛されたりすることはない。
効率的に生きるなんてもったいない。生きることは、スローなのだ。
辻信一著「スロー快楽主義宣言!」集英社


愛することに不器用なワタクシを許して欲しい。
それはともかく、辻信一さんの講演会が開かれます。
12月21日(日)清水テルサ15時から17時
入場無料
ぜひお聞き下さい。人生が変わります。


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Posted by クールなお at 07:07│Comments(2)ecommunity
この記事へのコメント
最近、青空市のことをよく考えるのですが
出店についても、ただ一方的に募集するんではなくて
双方向でお互いの方向性をしっかりと確認し
準備をし、場を作っていく。。。っていう
作業が、やっかいかもしれないけど
大切じゃないか?なんて思っています。
Posted by チャオクボ at 2008年11月28日 22:39
>チャオクボさん
青空市も、いわゆる「産地直送安いよ、特売だよ、もう売り切れだよ」といった、ものの売り買いの関係性だけではないっすよね。

関係性、つながり、協働ってことで、関係者みんなが作っていく。
主催者が万端整えて、さあいかが、じゃなくて
緩やかな集まりの中で、いい加減に、よい塩梅に作っていく。

たぶん時間がかかりそうだけど、いいじゃない。
Posted by クールなお at 2008年11月29日 10:14
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    コメント(2)